書体の選択
仕事の内容や目的に合った書体を選ぶには、次の2点を考慮する。
- 筆法や字面の大きさなど、それぞれの書体の特徴をよく理解する。
- ウェイト(線の太さと黒さ)を考える。
書体の選択の基本ルール
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1.最初に用途に合った書体を選ぶ。次に、文字の大きさによって、
どのウェイトにするかを決める。
2.明朝体には以下のような「かな書体の種類」が存在するので、
“用途・好み・読者”をよく考えて選ぶ。
- ニュースタイル・オールドスタイル
- 大がな・小がな
- 縦組用・横組用
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“用途・好み・読者”をよく考えて選ぶこと。
文字の大きさとウェイト
写植では、どんな書体でも1つの字母からレンズを変えるだけで、極小文字から極大文字まで印字することができる。しかし、特太明朝体を7級で印字したり、逆に細ゴシックを100級で印字するのは、ページ物の正しい使い方ではない。文字の大きさ(級数)によってウェイト(線の太さと黒さ)を変えるのが正しい使い方である。ただし、デザイン要素を重視した商業印刷では、意図的に級数の大きい細い書体を使用することもある。
文字の大きさとウェイト(上:写研書体・下:PSフォント書体)
明朝体
ウェイト |
級数 |
ゴシック体
ウェイト |
級数 |
石井細明朝体
リュウミンL-KL |
7級〜18級 |
石井細ゴシック体
タイプバンク
ゴシックL |
7級〜15級 |
石井中明朝
リュウミンR-KL |
12級〜32級 |
石井中ゴシック体
中ゴシックBBB |
10級〜20級 |
石井中太明朝体
リュウミンM-KL |
14級〜32級 |
石井中太ゴシック体
タイプバンク
ゴシックDB |
12級〜32級 |
石井太明朝体
リュウミンB-KL |
24級〜62級 |
石井太ゴシック体
太ゴB101 |
16級〜50級 |
石井特太明朝体
リュウミンH-KL |
50級〜100級 |
石井特太ゴシック体
見出ゴMB31 |
44級〜100級 |
かなのバリエーション
写植では、明朝体の「かな」に、以下のようなバリエーションを加えることができる。
- 組版上均整のとれた“ニュースタイル”筆書きの味が残った伝統的で優美な“オールドスタイル”のかなが存在する。
- 明朝体とゴシック体には、字面の大きいかな“大がな”と小さいかな“小がな”が存在する。
- 明朝体には、横組専用と縦組専用のかなが存在する。
かなの違いは写植の場合、コード名で表示されているので、指定する場合は、充分注意する。また、発注者によくPRすることも大切である。
同じ書体でも、このようにかなの違いがいろいろある為、校正印字には気をつけること。
●写植のかなバリエーション
石井細明朝体(LM)の場合
| ニュースタイル |
大がな(LM-NKL) |
小がな(LM-NKS) |
| オールドスタイル |
大がな(LM-OKL) |
小がな(LM-OKS) |
| 本文横組用 |
(LM-KPY) |
|
| 本文縦組用 |
(LM-KPT) |
|
●DTPの現在のかな書体
タイポスオールマイティ、味岡伸太郎かなシリーズ等は、写植時代のような、緻密な組版表現を可能としてくれる書体である。又、フォントワークスは、自社で発売している書体のかな書体を用意しているので、写研デザインの書体のような幅広い表現を可能としている。
数多くの書体が発売されているが、縦組専用のかな書体である書体。横組専用のかな書体である書体。写植書体の標準書体をそのままPSフォント化している書体等、デザイナーが組版を深く理解していれば、書体デザインの根拠から書体を選ぶことも可能となるので、選択方法の奥が深くなり、書体選びは、さらに面白くなるはずである。そして、書体が複数存在すればいいという、書体の見方も変わり、現在数多く発売されているように見える、PSフォントの書体の『偏り』も気になり、バリエーションの少なさを感じるようになる。
当時のリュウミンL-KLを使用して組版されている本で感じた『パラパラ感』は、『DTPは横組にしか使えない』という外国製のソフトの欠点と横組用書体ではない純粋な日本語書体しか用意されていなかった日本のDTPの幼さを象徴した『特徴』だったと言えるのである。
書体のデザインの悪さではなく、書体を選んでいるデザイナー又は、書体バリエーションの少ない環境が『パラパラ感』を演出していたということである。
●和文書体の分類(PSフォント)
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細
Lignt |
基本
Regular |
中
Medium |
中太
Demi Bold |
太
Bold |
特太
Extra Bold |
横太 |
| 明朝体 |
|
|
|
|
|
|
|
| リュウミン |
L-KL |
R-KL |
M-KL |
− |
B-KL |
− |
− |
マティス
Plus |
L |
− |
M |
DB |
B |
EB |
− |
| 平成明朝 |
− |
− |
W3 |
− |
W5 |
− |
− |
タイプ
バンク
明朝 |
L |
− |
M |
− |
− |
E |
− |
タイプ
バンク
横太明朝 |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
M
・
H |
セザンヌ
Plus |
− |
− |
M |
DB |
B |
EB |
− |
| ゴシック体 |
|
|
|
|
|
|
|
平成
角ゴシック |
− |
− |
W3 |
− |
W5 |
− |
− |
タイプ
バンク
ゴシック |
L |
R |
M |
DB |
B |
E |
− |
平成
丸ゴシック |
− |
− |
− |
W4 |
− |
− |
− |
| 教科書体 |
|
|
|
|
|
|
|
| 教科書CIA |
L |
R |
M |
− |
− |
− |
− |
| ユトリロ |
− |
− |
M |
DB |
− |
− |
− |
| 活字書体 |
|
|
|
|
|
|
|
| モトヤ明朝 |
− |
2 |
− |
− |
5 |
− |
− |
| 岩田 |
細明朝体 |
− |
中明朝体 |
− |
太明朝体 |
− |
− |
| 新聞書体 |
|
|
|
|
|
|
|
毎日新聞
明朝 |
L |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
毎日新聞
ゴシック |
L |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
| 超特太書体 |
リュウミン
U-KL |
平成
明朝
W9 |
平成
角ゴシック
W9 |
ゴシック
MB101U |
マティス
Plus-UB |
|
|
| グラフィック |
じゅん
101
34
501 |
スーラ
Plus-
M
DB
B
EB |
アニト-
L
M
レリーフ
インライン |
|
|
|
|
| 筆書体 |
新正楷書
CBSK1 |
グレコ
Plus-
M
DB
B |
|
|
|
|
|
| かな書体 |
タイポス
オール
マイティ |
味岡
伸太郎
かな
シリーズ |
鴨野
かな
シリーズ |
|
|
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●和文書体の標準的な用途(PSフォント)
| 書体名 |
用途 |
書体名 |
用途 |
| リュウミンL-KL |
一般書籍・雑誌の本文 |
じゅん101 |
グラフ雑誌や
児童書の本文 |
タイプバンク
明朝L |
書籍・雑誌・単行本・
文庫の本文 |
じゅん34 |
中見出し |
| リュウミンM-KL |
カタログや
広告の本文、
小・中見出し |
じゅん501 |
大見出し、
特大見出し |
| リュウミンB-KL |
中見出し、
大見出し |
新ゴU |
広告・ポスターの
大見出し |
| リュウミンU-KL |
大見出し、
特大見出し |
Fontworks
Catch |
広告・チラシ・
ポスターの
見出し、大見出し |
タイプバンク
ゴシックL |
柱、ネーム、
パッケージ本文 |
リュウミンU-KL |
広告・ポスターの
大見出し |
セザンヌ
Plus-M |
写真や図版のネーム |
タイポス
オールマイティ |
広告・
パンフレット・
カタログ・チラシ |
セザンヌ
Plus-DB |
本文混植用、
小・中見出し |
|
|
セザンヌ
Plus-B |
中見出し、
大見出し |
|
|
セザンヌ
Plus-EB |
大見出し、
特大見出し |
|
|
| 教科書体 |
低学年用教科書、
名刺、挨拶状 |
|
|
| 活字書体 |
一般書籍・
雑誌の本文、見出し |
|
|
| 新聞書体 |
新聞の本文・
見出し、雑誌の見出し |
|
|
| 楷書体 |
名刺、挨拶状、印章 |
|
|
| 宋朝体 |
美術や書道の本、
名刺、挨拶状 |
|
|
| 隷書体 |
名刺、印章、案内状 |
|
|
| 行書体 |
印章、案内状、
名刺、しおり |
|
|
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